たくさんの村山

たくさんの村山知義。八面六臂の村山を表現するために
初め「多数の村山」という設定で考えたが、
結局、アバンギャルドとプロレタリアを並走させる
村山の両極分裂となった。
芸術とイデオロギーは対峙はすれど対立するばかりではない。
対峙と対立は、その時代によって大きく揺れ動く。
アバンギャルドに対して、デカダンに対して、
村山がいかに芸術家の生命線を賭けて取り組んだか。
この作品を作りながら、自分の覚悟を村山知義に常に試されているようでした。